怖い話について

最近困ったことに怖い話をしても怖くないとよく言われる。
これはヤバい!
私の頭の中には朝田先生の「手術の下手な外科医はそれだけで罪だ」やポルコロッソの「飛ばねえ豚はただの豚さ」などの名言が浮かんでは消える。
原因について考えてみた。
まずは私自身の問題で、怖がる雰囲気が作れていない。ていうかむしろ小話的な感じで話してしまう。あまつさえ、話の途中で自分で笑ってしまうこともあるくらいだ。
稲川先生がうれしそうに微笑みを浮かべながら怪談をするのだが、あれは狂気を演出してて、怖さが増す。
私の場合はただチョケているようにしか見えないようだ。
現に私の怪談を聞いてる人達はなぜかニヤニヤしている。
第2に、ニーズの問題。そもそも実話怪談ってのはオチがない。オチがないけど何だか気持ち悪いとか、不気味だねとかそういった類のものである。
逆にキレイなオチがついてる話というのは基本的に作り、あるいは盛っていると考えて間違いはないだろう。
ただ聞いてる方はオチのある話の方がうれしいらしく、よく話を終えた後に「で?どうなったの?」とか言われて狼狽する。
この点に関してはもう少し啓蒙する必要がある。
第3に長い。私の話は一話に数分〜数十分を要することが多く、聞いてられないということも多いようだ。
第4にそもそも怖い話が好きでない。
これに関しては二つの場合がある。興味がない場合と怖がり過ぎてその手の話が嫌いなパターンだ。
後者の場合はうまく説得して無理矢理話を聞かせると予想以上のレスポンスがあり、非常に楽しいが、何だかいけないことをした気分になる。
前者の場合はもうお手上げである。
以上色々な面から考察してみた結果、とりあえず一番の問題点は雰囲気作りではなかろうかと。
いかにも怖そうな空気感を醸し出せるように研究します。
最近は話術を磨くために講談師の方の動画をみております。
それでみなさん、また。